読書しない大学生は45%、じゃあ55%に入るチャンス

大学生の約半分くらいが読書していないらしい。全国大学生活協同組合連合会が毎年行っている調査で、昨年の調査結果が読書しない大学生が45%という数字になったようだ。

自分が大学生だったとき、どうだったか。高校までサッカーしか頭にない、良い意味でも悪い意味でもサッカーバカだった。小学校の卒業のときに「サッカーバカになるなよ」という文を、私宛の寄せ書きの中にあったことを思い出す。「なるなよ」を「なってやる」と思わせてくれた同級生に感謝している。

話がそれた。高校時代まで本を読む機会がほとんどなかった。夏休みなどの読書感想文で読む本は、「読まされ感」たっぷりの中で読んで書いていた。そんな状態で大学に行ったわけだが、大学時代は本を定期的に読んでいた。お金がなかったので古本屋で数冊購入し読むという生活だった。気付けば、大きな本棚を部屋に置き、本棚が本で埋まっていくことが嬉しくなっていった。

大学卒業時には、私の身長近くある本棚は本で埋まった。その光景を今もハッキリと覚えている。その本棚は実家で今も活躍している。気付けばこの本棚とは15年以上の付き合いとなった。

当時はスマホは無かったし、PCでインターネットにつなぐのも今のような環境はなく、速度も遅いし、ネットで就職活動をする初期の頃だったと思う。そういえば新聞も契約していたな。いまの大学生は45%が本を読まないとなると、新聞はもっと読まない数字が出そうだ。

本を読んでいる人は本を読んだ方が良いと思うだろう。それは日頃読んでいる人にしか分からない。読んでいない人は言われ過ぎて慣れ過ぎているという人もいるだろう。それでも良い。読んだ方が良いのは間違いないと私は思っている。

社会人になってから、ある友人に会って思ったことがある。それが、本を読んでいる人には敵わない、という感情だ。本当に言葉を知っている。質問が具体的。議論が第三者で見ていても面白い。そんな友人の家には大きな本棚は本を置けるスペースが無いほどになっていて、床にもどっさり置かれていた。どんな話をしても敵わなかった。私が出来たことは、会社組織とはどういうもので、業界はどういうものかというくらい。友人は個人事業主で会社組織というものに興味を持っていたのだ。それに関しては、いろいろ話すことができたが、それに対する質問力も高かった。そんな友人は法人化し、現在は会社組織の代表取締役になっている。

本を読んでいる「友人」には敵わない。と友人個人のことに思われるかもしれないが、その後も本の話になり、いろいろ読んでいる人と話を聞くと、何度も、本を読んでいる人には敵わない、と思ったことがあった。僕は高校時代まで本をほとんど読んでおらず、読書家からするとスロースターター。また、読む速度が遅いという自覚があるので、日々読書をしている人に比べると2倍も3倍も時間がかかる。でも、本を読んでいる人には敵わない、と思っているため、なんとかその人達に離されないように読める時間をつくって読むようにしている。

%の数字の話だが、45%読んでいないということは、55%が読んでいる。その数字の中に自分は入った方が良いと思ってしまう。読んでいないというタイトルが数字として出るということは、読む人が減っていることをメディアは伝えたいし、調査した会社も読んでいないことに危機感を感じているからだろう。であれば、数字が減っている方にチャンスがあると考えるのだ。冒頭でサッカーの話を出したので、サッカーを例にすると、ボールに向かって走る人数が多いなかで、少しペースを落とし、歩くもしくは止まることで自分がフリーになり味方からパスが来る、進んでいる方向の逆に向かうことでチャンスが生まれる。

みんなが向かっている方向が正解とは言いきれない。また、具体的数字を大事にしながらも、なぜかを考え、本当か不思議に思う。そして逆にチャンスがあるのではないかと考える。僕はそれが好きだ。

ということで、大学生のみなさん、本を読もう。

 

斎藤慎也

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