なでしこジャパンがイタリア戦に勝利。試合をテレビ観戦しての感想。先日ニュージーランド戦で気になった点は?

先日28日になでしこジャパンがキリンチャレンジカップでイタリアと対戦した。28日の夜に打合せが入っていたので、録画しておいて昨日29日に観た。24日のニュージーランド戦を観て気になった点があったのでそこにも注目した。

試合結果は1−0でなでしこの勝利。左サイドの宇津木選手が低い早いクロスボールを相手DFの前にすっと動き右足アウトサイドで合わせた大儀見選手のゴールは、宇津木選手の攻撃参加、速いクロスボール、ダイレクトで合わせた大儀見選手のゴール、全てが素晴らしかった。

以上がゴールのところだが、試合全体で観て前回のニュージーランド戦と変わっていたところが、ボランチ阪口選手の存在だ。パスを受ける顔出しからパスを受けてダイレクトで配給するパスの精度は相当高く、チームに良いリズムを前後半90分で常に出していたと思う。ダイレクトのパスの精度とパススピードが以前にも増してレベルアップしているように感じた。この試合の解説をしていた大竹七未さんは、後ろでテンポよく回していることについて、「ボールを前でチャレンジしゴールに向かってどう仕掛けるか」ということを実況アナウンサーに聞かれて答えていたが、私はこのテンポを作ることで相手DFは走らされ、守備のタイミングがずらされ、スペースが空くことがあるので、阪口選手が中心となって、確かにやや後ろの場所ではあるがテンポよくボールをまわしていることは日本にとってとても良いと思って観ていた。

この試合を観ていて、今までなかったことを感じることに。前半の35分から40分くらいだったと思うが、その時間帯が一番なでしこジャパンのパスまわしがダイレクトやツータッチでゴールまで向かっていた。そのプレイを観ていて、ゴールが入ったわけではなく、左サイドで宮間選手と宇津木選手と阪口選手と大儀見選手が連動してパスをまわして、イタリア代表選手がまったくボールがさわれない状況に感動してしまったのだ。なんでだろうと考えたわけだが、パスの精度や身体の強さスピードのレベルが昔に比べて相当上がったと感じたからだろう。不思議な時間帯だった。

前回のニュージーランド戦で気になったことは、相手DFや中盤から長いボールがトップに高いボールフィードが入ったときに、身体を寄せて競るというのが少なかったということだった。今回のイタリア戦はそのようなケースをほとんど観ることはなかった。フィードする人に対して、前から結構プレッシャーをかけていたし、イタリアが高いボールでトップに当てるのではなく、意識的に低いボールを送っていたからかもしれない。ニュージーランド戦で気になったような場面は無かったと思う。

後半途中から出場した鮫島選手。代表では珍しくいつもの左サイドバックではなく、ひとつ上の左の中盤に入った。最初のボールタッチで、前に勝負し相手DFをスピードとバランスで振り切ったところはしびれるプレイだった。もともと攻撃の選手なので、ボールを受けて攻める姿勢は迫力がある。とにかく足が速い。画面を観ているとあまり速そうに見えないかもしれないが、相当速い。ワールドカップで左サイドを突破するプレイをたくさん観たい。

ワールドカップ前、2試合をどちらも無失点で勝利し良い状態でカナダに向かうことができるだろう。ワールドカップ初戦はスイス。現地時間6/8 19時、日本時間6/9 11時キックオフとなる。とても楽しみだ。

<参照サイト>
なでしこジャパン・ニュージーランド戦を観て気になったところ。 | 斎藤慎也ウェブサイト

 

Facebookページはじめました。
saitoshinya.com ページ

 

【メールマガジン毎週水曜日配信中】
https://saitoshinya.com/?page_id=49

 

斎藤慎也

Twitter:https://twitter.com/shinnemonsan

Facebook:https://www.facebook.com/shinya.saito.773

Instagram:http://instagram.com/shinnemonsan/

Mail : info@saitoshinya.com

 

 

キリンチャレンジカップ2015 日本対チュニジア戦を観て

27日にサッカーキリンチャレンジカップ日本対チュニジア戦が行われた。ハリルホジッチ監督就任した初めての試合。まず、スタメンに本田、香川、岡崎がいなかったのに驚き、右サイドのトップに永井が入ったのが試合スタートから、なかなか面白いメンバーじゃないかとハリル監督に期待感をもたせるキックオフだった。

永井の足の早さと得点力は福岡大学時代から注目していたが、なかなか日本代表では右サイドの層が厚く試合に出ることはなかったので今回出場したのがとても楽しみだった。後半、本田と交代するまでなかなかサイドをえぐるようなスピードは見せることがなくて残念だったけど、守備のときの早いプレスと攻守の切替、相手DFをひっぱりスペースを作る動き(足が早いことはチュニジアにも分かっていたのだろう、早めに永井の前のスペースを与えないように動いていたのが分かった。)、あと、自分でスルーして後ろの選手からワンタッチでもらう動きが可能性を感じた。

前半は、永井をはじめ全線が若い選手で4−2−1−3と、ザッケローニ監督のときにはみなかったシステムだったので今までと違ったリズムだった。ボランチでボールをおさめてサイドにちらし溜めをつくるというシーンがほぼなく、サイドに入ったときには前を向いてチャレンジするケースを見る事が出来た。とにかく速いイメージがついた。前線には初スタメンの選手がいたので、身体がかたく緊張している印象があったけど、後半途中から右に本田、トップ下に香川が入ったらリズムがまた変わって、前を向いてボールを持つ時間が増えた。

トップに岡崎、そして、待ってました!左サイドに22歳ガンバ大阪の宇佐美が代表デビューとなった。なぜ今までJリーグで点を取りまくっている宇佐美が選ばれないのだ!と思っていたけど、いよいよデビュー。前の3枚とトップ下の1枚の計4枚が変わって、一気に岡崎と本田が点を取る。さすがである。

あとは、宇佐美がシュートをとにかく打つ事。ボールを持ったらゴールに向かう。シュートは少ないけどヒールで冷静にチャンスをつくったりしていた。そして、香川から絶妙なスルーパスをもらいキーパーと1対1!キーパーの右を冷静にタイミングをはずしてゴロで流したが、残念ながらゴールポストに当たる。あと数センチというところだった。代表初ゴールはおあずけとなった。

攻撃の話が中心になったけど、結果的に2−0と無失点。ディフェンスの中央、吉田と槙野は安定して身体をはってまもった。サイドでの追い込みや、中盤の底でのプッシュもかなりきいていた。山口蛍は目立たないけど、相手に前を向かせないプレスや危ないと思った瞬間になんどもプロックをしていたのが分かった。長谷部もあの守備はかなり助かっただろう。長谷部は守備より中盤のつなぎの役割の方が今回は目立っていたかもしれない。

新しい選手を試すことができたし、2点取ったし、無失点だったし、かなり良かったのではないだろうか。もちろん、プレイしている選手達の中では修正するべき点はいくつも発見できたと思うけど、ハリルホジッチ監督の初陣としてはとても良い内容だったのではないだろうか。

 

【メールマガジン毎週水曜日配信中】
https://saitoshinya.com/?page_id=49

斎藤慎也
Twitter:https://twitter.com/shinnemonsan
Facebook:https://www.facebook.com/shinya.saito.773
Instagram:http://instagram.com/shinnemonsan/
Mail : info@saitoshinya.com